methodology

美学と概念の関数モデル

先週末の科学基礎論学会(プログラム)に参加して、概念論のワークショップを聞いた。提題者の浅野将秀さんが紹介していたロッツェの関数モデル*1が、以前からなんとなく考えていた概念のはたらきのひとつをすっきり整理してくれるものだった。 関数モデルに…

哲学のわかり方

哲学者はなぜ部屋に引きこもって他人の文章を読むだけで研究できるのか。なぜ外に出てデータを取りにいかないのか? この疑問に対して自分なりの回答を用意しておく必要があるとつねづね思っているが(学際的な分野に関わっているとしばしば言い訳が求められ…

「A」と呼ばれているものはAだ

ちくちくエッセイの続き。 「AとBは違う」ほどではないものの、次のような主張もそれなりに見かける。 xはPを「A」と呼ぶ。なのでxにとってPはAだ。*1 これも「AとBは違う」と同じく、言葉の落とし穴にはまっているとしか思えない。言葉づかいではなく、言葉…

AとBの違いは何ですか

ネット上の言説などを眺めていて昔から気になっていることのひとつだが、「A」と「B」が日常的におおよそ交換可能な語である場合に、「AとBは違う」と言いたがる人はけっこういる。(その派生形として「AとBの違いは何か?」「AとBの違いがわかりません」「A…